「きく」を味わうこと
少し前になりますが、おもしろい会に参加してきました。
その名も「きくってなんだろうね?」の会。
名前の通り、「きく」ってなに?ということを、みんなでお話する会。
(このタイトル、とってもわかりやすくてよい♪)
この会は、「きく」ことが大好きで、「きく」に関してのいろんな面白い活動をしている、友人のよししげが主催している。
よししげとは、知り合ってから1年くらい。
その間、実際に会った回数は数える程なのですが、なぜか、会うたびに懐かしさを覚える不思議なひと。
そんなよししげの紡ぐことばは興味深くて、なんとなくじぶんの感覚に近いかんじがすることもあり、こころにすーっと入ってくる表現だなあと思う。
(以下よししげのBlogより)
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ぼくには、
「きく」ということがもっと楽しいと思えたらいい。
という想いがあります。
特殊なスキルを必要とする
ライターさんや、先生などに限らず、
もっと広い範囲で、色んな背景の人達に
「きくこと」の楽しさにふれて欲しい。
親子で話を楽しみ合うことができるような、
夫婦でちゃんと話せるような、
そんなふうになったらいいと思う。
そういうわけで2月から月一で、
「きくってなんだろね?」というテーマで、
はなしあう、ききあう場をつくることにしました。
これは一体どんな場だ?というと、
皆で「きく」ことについて考えたり、
考えたことをやってみたりする時間に
なったら良いと思っています。
それぞれにキッカケをつかんで、
それぞれの日常にもって帰って試行錯誤していけるような、
そんなきっかけになったらよい。
「きくってなんだろうね?」
きく、なんて呼吸するのとおんなじくらい当たり前にしていること。
だれでも毎日している「きく」という当たり前の行為が楽しいものになったら、毎日が今よりちょっと、楽しくなるんじゃないかなあ?とわたしも思う。
(多分、「きく」の他にも「みる」とか「あるく」とかそういうのを掘っていくのも面白いと思う。)
少なくともわたしは「きくってなんだろうね?」の会に参加をして「きく」ことが前よりも楽しいと思うようになった。
それは、会の中で、すごくピンっとくることばに出会ったことが大きい。
ある参加者の方が言っていた、
「音楽をきくように話をきく」ということば。
このことばを聞いたとき、ああ。それだー!!と、すごく納得した。
というのも、わたしは普段、人の話をちゃんと話を聞いていない。笑
…というと語弊があるかもしれないけれど、実際首振り人形みたいに適当に相槌していることがよくある。笑
(お仕事で聞いているときはまた別のきき方をしているので、ちゃんと聞いてます)
だから、その人が話を終えたときに、仮にそれを説明してと言われたとしても、きっとほとんど話せない。
話の中で相手が発する言葉のひとつひとつを、意味を考えながら、丁寧に聞いていないんだとおもう。
じゃあ、ききながら何をしているの?というと、(ぼーっとしてるだけじゃないよ!笑)
わたしは、その人の存在を感じている。
ことばにすると難しいのだけれど、それが「音楽をきくように話をきく」ということばがしっくりきた感覚。
音楽をきくとき、わたしは音楽全体を味わうように聞く。
優しい感じの曲、力強い歌声、かわいい音…
曲全体の雰囲気を捉えながら、曲の流れや、盛り上がるところ
そして時に歌詞の意味を考えたり、自分と照らし合わせながら全体を感じて、音を楽しむのだと思う。譜面を考えながら、この音は何の音で、ここではこの楽器が出てきて…と
頭を使って、考えながら音楽を楽しむことは、ほとんどない。
その感覚が、人の話をきいている時の感覚とぴったりだと気づいた。
しっくりきたその感覚を持ち帰って、日々「きいている」のだけれど、とてもおもしろい。
これまでずっと当たり前にしてきた、きき方ではあるんだけれど、自分がどんなきき方をしているのか、客観的に捉えられるようになったことで、少しきき方の選択肢が増えたんじゃないかなあと思う。
「きく」はこれからもずっと続いていく。
じぶんが変化していくのと一緒に、「きく」も変化していくと思う。その変化を味わうことは、そのまま日々の豊かさにつながると思う。
たのしみだな。
当日のお話はここによししげがまとめてくれているので、
是非読んでみてください。面白いです^^